レバーが渋い、それ潤滑切れかも。グリスアップの基本を解説
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この記事のポイント
レバーやスタンドの渋さは潤滑切れのサイン。グリスはリチウム・シリコン・ウレア・モリブデン・チェーンルブを5種類に使い分けるのが鉄則。ミツキが3台(ロウさん・ハチ・カブちゃん)での使い分けと、リチウム塗りすぎやゴムブーツ誤塗布など過去の失敗談も交えて、ガレージ目線で解説します。
この前ロウさん(Harley-Davidson Low Rider ST)のクラッチレバーを握ったら、なんだか動きがゴリッとして渋い。あれ? って思って見てみたら、レバーの根元の油分がすっかり切れてたんですよね。グリスを差し直したら、ウソみたいにスーッと軽くなった。こういうの、地味に効くんだよなって改めて思いました。
今日はそんな「グリスアップ」の話。回転したり擦れたりする部分の潤滑って、放っておくと愛車の寿命にもかかわる大事なメンテなんです。わたしも整備は基本自分でやる派なので、3台での使い分けや、過去にやらかした失敗も込みでシェアしますね。
そもそもグリスアップって何のため?
バイクには、部品同士が接触しながら動く「摺動部(しゅうどうぶ)」や「回転部」がたくさんあります。レバーの支点、スタンドの軸、ケーブルの中、ステップの可動部…こういうところは金属同士が擦れ合うので、必ず油分による潤滑が必要なんです。
潤滑にはエンジンオイルみたいな液体で行うものと、グリスのようなペースト状のもので行うものがあります。グリスは粘り気があって留まりやすいので、こうした摺動部にぴったり。これが切れると、動きが渋くなったり、「キーキー」と異音が出たり、最悪は部品が摩耗・固着して動かなくなることもあります。

潤滑不良は本当に命取り。レバーが渋いと操作も雑になるし、安全にも直結するんだよね。
場所ごとに使うグリスが違う
ここがちょっとややこしいんだけど、グリスは「どこでも何でも一本でOK」ではないんです。代表的なものを挙げると――
- リチウムグリス(万能グリス):いちばん汎用的。レバーの支点やスタンドの軸など、一般的な金属の摺動部に。まず一本持っておくならこれ
- シリコングリス:ゴムや樹脂を傷めにくいのが特徴。ブレーキのシール部やゴムブーツ、樹脂パーツの接触部に使う
- ウレアグリス:耐熱・耐水に強く、面圧がかかる回転部に向く。スイングアームピボットやリンク周辺、メーカー指定で使われることが多い
- モリブデングリス:金属同士が強くこすれ合う箇所のかじり防止に。ギアの歯面や、ボルトのねじ部、ベアリングの組み付け時など
- チェーンルブ(チェーン専用):チェーンは専用の潤滑剤を使う。ここに普通のグリスを塗るのはNG。チェーンまわりの基本は ゆるすぎも張りすぎもNG!チェーンの張り調整、ガレージで学んだこと もあわせてどうぞ

とくに注意したいのが、ゴム部品にリチウムグリスみたいな鉱物系を塗らないこと。ゴムが膨潤して傷むことがあるから、ゴムまわりはシリコングリスを選んでね。
わたしの3台、どこに何を使ってる?
ここからはわたしのガレージ流。3台それぞれ性格が違うので、グリスの組み合わせも変わってくるんです。
ロウさん(Low Rider ST):ミッドコントロールのレバー・ペダル支点はリチウムでOK。ハーレーは振動が大きいから、シフトリンケージのジョイントも年1で見直してる。サイドスタンドの軸はウレアにしてて、雨の日でも安心して停めておけるのが気に入ってるところ。
ハチ(Suzuki GSX-8R):チェーンドライブなのでチェーンルブが最優先。500kmごとに給油するのを習慣にしてる。サスペンションのリンク周辺はサービスマニュアル指定でウレアグリス。ここは面圧がしっかりかかる場所なので、指定を守るのが安心。
カブちゃん(Honda Cross Cub 110):シンプル構造のいいところで、リチウム1本でほとんどまかなえる。サイドスタンドの軸と、ブレーキ・クラッチワイヤーのタイコ部分にチョンと差すだけで動きが軽くなる。グリスアップの練習を始めるなら、構造が見やすいカブちゃん系がほんとに最適。
自分でできる箇所、プロに任せる箇所
グリスアップは電装系みたいに難しくないので、わたしも自分でやってます。ただ、難易度には差があるので分けて考えるといいですよ。
自分でも手を出しやすい箇所:クラッチ/ブレーキレバーの支点、サイドスタンド・センタースタンドの軸、ステップの可動部、各種ケーブルの取り回し部分。このあたりは古いグリスを拭き取って新しいのを差すだけなので、ビギナーでもチャレンジしやすい。
プロに任せたほうがいい箇所:ホイールベアリング、ステアリングステムベアリング、スイングアームピボットなど。これらは分解が必要で、トルク管理や専用工具も要るので、自信がなければショップにお願いするのが安心です。無理して組み付けを失敗すると、かえって危ないからね。サスペンションまわりのグリスアップについては 高性能サスに替える前に!足まわりのグリスアップで走りが見違えるって知ってた? でも触れているので、興味があればこちらも読んでみてね。
わたしの失敗談、いくつか
偉そうに書いてるけど、わたしも何回もやらかしてます。隠さず正直に。
- その1:リチウム塗りすぎ事件。整備を始めたころ「多めに塗っときゃ長持ち」と思ってベタッと盛ったら、走った後にホコリと砂がびっしり貼り付いて、研磨剤みたいに動きが重くなった。「適量」ってちゃんと意味があるんだなって痛感した
- その2:シリコンと取り違え事件。慌ててたとき、リチウムをブレーキのゴムブーツに塗っちゃって、しばらく経ってからゴムがブヨブヨに膨らんでた。それ以来、チューブにマジックで「リ」「シ」って大きく書いて区別してる
- その3:パーツクリーナー直撃事件。レバー支点をリフレッシュしようとして、パーツクリーナーを至近距離で吹いたら、隣の樹脂パーツが白く曇った。脱脂力が強すぎる薬剤は樹脂に直噴しない、ウエスに含ませてから拭く——いまはそのルール

失敗からの学びって、教科書の何倍も身につくんだよね。これからやる人は、わたしの失敗で先回りしてくれたらうれしいな。
コツと注意点(と、季節のひと手間)
- 古いグリスは拭き取ってから:上から重ね塗りすると、古い油分と混ざって性能が落ちることがある。パーツクリーナーで一度きれいにしてから新しく差す
- つけすぎ注意:多ければいいわけじゃない。はみ出したグリスはホコリや砂を呼んで、かえって摺動部を傷めることも。適量を心がけて
- 指定があれば従う:車種によってメーカーが指定するグリスがある。迷ったらサービスマニュアルや取扱説明書を確認
- グリスにも消費期限:未開封でも3〜5年、開封後は1年が目安。色が変わったり粉っぽくなってきたら買い替えどき。チューブの口元が固まりがちなのもサイン
あと、いまみたいな梅雨時期(6月)は特にチェック頻度を上げてる。雨上がりに帰ってきたら、サイドスタンドの軸まわりを軽く拭いて、必要ならグリスを少し追加。洗車のあとも同じで、レバーの隙間に残った水分は意外と奥まで侵入してくるから、一度握って馴染ませてから車庫にしまうと安心です。

レバーやスタンドがスッと動くと、それだけで一日の乗り心地が違うんだよね。小さなことだけど、愛車との対話みたいで好き。
まとめ
というわけで、グリスアップの話でした。レバーやスタンドの動きが渋いな、と感じたら潤滑切れのサイン。場所に合ったグリスを選んで、古いのを拭き取ってから適量を差す——これだけで愛車の動きはぐっと良くなります。週末にでも、まずは握りやすいレバーまわりからチェックしてみて。不安な箇所は無理せずショップに相談するのが一番だよ。
📝 参照元
よくある質問
グリスは一種類で全部まかなえる?
いいえ。万能のリチウムグリスのほか、ゴム部品にはシリコングリス、高荷重部にはモリブデン系など使い分けが必要です。ゴムに鉱物系グリスを塗ると傷むことがあるので注意してください。
初心者でもできる箇所は?
レバーの支点、サイドスタンド・センタースタンドの軸、ケーブルの取り回し部分などは古いグリスを拭き取って差すだけなので挑戦しやすいです。ホイールやステムのベアリングは分解が必要なのでショップに任せるのが安心です。
グリスはたくさん塗ったほうがいい?
いいえ。多すぎるとはみ出したグリスがホコリや砂を呼び、かえって摺動部を傷めます。古いグリスを拭き取ってから適量を差すのがコツです。
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