ハンドルは±2cm、ミラーは69cm²。車検前にカスタム箇所を測る手順
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この記事のバイク
Suzuki GSX-8R
この記事のポイント
カスタムしたバイクを車検に出す前に、自分で測っておける項目を手順にまとめました。ハンドル幅は車検証の全幅±2cm、全高は±4cm、ミラーの鏡面は69cm²以上、ウインカーは前240mm・後150mm以上の間隔が基準です。メジャー1本と20分で確認できます。
ハンドル幅は車検証の数値±2cm、ミラーの鏡面は69cm²以上。この2つを測っておくだけで、カスタムしたバイクを車検に出したときの「これ、通りませんよ」がだいぶ減ります。測るのに要るのはメジャー1本と20分。工具箱を開ける必要すらありません。
わたしは整備を自分でやる派ですが、車検はショップに出しています。ユーザー車検は一度もやったことがありません。それでも預ける前の測定だけは自分でやるようになりました。以前、テールランプとリフレクターまわりでやらかしたことがあって、預けてから電話で指摘される気まずさを知っているからです。あれは自分の段取りの悪さが全部お店の手間になっていて、けっこう落ち込みました。
今回は、カスタムしたバイクを車検に出す前に測っておきたい場所を、上から順にたどります。
作業前チェック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 難易度 | ★☆☆(初心者OK。測って記録するだけで、外す作業はありません) |
| 所要時間 | 20〜30分(測定と記録のみ。不適合が見つかった場合の交換作業は別途) |
| 費用目安 | 0円(3m以上のコンベックスと定規があれば)。ミラー交換が必要なら1組3,000〜10,000円、政府認証マフラーに戻すなら40,000円〜(いずれも用品店の価格帯) |
| 必要工具 | 3m以上のコンベックス(金属メジャー)、150mm程度の定規かノギス、車検証または軽自動車届出済証、水平な床、記録用のスマホ(水準器アプリが入っていると角度も測れます) |
| 対応バイク | 全車。車検があるのは251cc以上の小型二輪ですが、保安基準は250cc以下にも適用されます |
| ショップ依頼推奨度 | 測るのはDIYで十分。構造変更の申請と騒音の実測はショップか運輸支局へ |
| ミツキ視点 | わたしは車検を店に出す派。それでも預ける前に測っておくと、当日の電話で慌てずに済みます |
準備するものと、作業スペースの条件はこれだけです。
- 平らな床。傾斜地だと全高がずれます
- 寸法が載った書類。251cc以上は車検証、126〜250ccは軽自動車届出済証です。手元の書類に寸法の記載がなければ、メーカー公式の主要諸元を開いておく
- バイクを直立させられる状態。センタースタンドがなければ、壁際で誰かに支えてもらうか、リアスタンドを使う
- エンジンとマフラーは冷ましておく。認証プレートを覗き込むので、熱いままだと危ない
作業手順
-
基準値を控える: 車検証(126〜250ccなら軽自動車届出済証)を開いて、全長・全幅・全高の3つをメモします。カスタムが基準内かどうかは、すべてこの3つとの差で決まります。
ポイント: 手元の書類に寸法の記載がなければ、メーカー公式サイトの主要諸元から同じ3つを控えておく。ここを飛ばすと、測っても比べる相手がいません。 -
ハンドル幅を測る: クラッチレバーの先端からブレーキレバーの先端までを、コンベックスで一直線に測ります。車検証の全幅±2cmが目安です。
ポイント: ミラーは含めません。バーエンドを替えているとここで数mm動くので、社外バーエンドを付けたら必ず測り直す。サドルバッグなど車体側のほうが幅広い車両では、そちらが全幅の基準点になります。 -
全高を測る: ミラーを除いた最も高い部分から地面までを測ります。スクリーンを替えていたらその上端が基準点です。車検証の全高±4cmが目安。
ポイント: サスを沈めない状態で測る。押さえつけながら測ると本来より低い数値が出て、判断を間違えます。 -
ミラーを測る: 鏡面の面積が69cm²以上必要です。円形なら直径94mm以上150mm以下。円形以外の形は、120mm×200mmの長方形に収まったうえで、直径78mmの円が鏡面に収まることが条件になります。
ポイント: 見た目重視で小径ミラーに替えている場合、落ちるのはたいていここ。定規を鏡面に当てて縦横を測り、円が入るかを先に確認する。 -
ウインカーを確認する: 照明部の面積は7cm²以上、色は橙色のみ、点滅は毎分60〜120回、消費電力は10W以上60W以下。取り付け位置は地上2.3m以下で、前は左右の最内縁が240mm以上、後ろは発光面の中心どうしが150mm以上離れている必要があります。
ポイント: Eマーク付きのLEDユニットは面積の下限が免除されます。刻印があるかどうかを先に見て、あれば面積測定は省略できる。 -
マフラーの認証を探す: 政府認証やJMCA認証のプレート・刻印がどこにあるかを確認して、写真に撮っておきます。近接排気騒音の基準値は、1986年から2000年までに製造された250cc超が99dB、2001年以降の製造が94dB、2014年4月以降に製造された車両は車種ごとの規制値+5dBです。
ポイント: プレートが煤や熱で読めなくなっていると、それだけで説明の手間が増えます。買ったときの書類も一緒に出せるようにしておく。 -
ナンバープレートの角度を測る: 2021年10月1日以降に登録した車両は、上向き40度まで、下向き15度まで、左右の向きは0度と決まっています。スマホの水準器アプリをプレートに当てれば十分測れます。
ポイント: フェンダーレスキットを入れた車両は、取り付け直後に一度測っておく。角度は走行中の振動で少しずつ動きます。

測るだけなのに、終わったあとの安心感がすごい。工具を出さない整備っていうのも、たまにはいいものだね。
よくある失敗と回避策
- ミラーを見た目で選んで落ちる: 小さくてスッキリしたミラーは、鏡面が69cm²を割っていることがよくあります → 回避策: 買う前に商品ページの鏡面寸法を確認する。円形なら直径94mm以上かどうかだけ見れば判断できます
- LEDウインカーに替えて点滅が速くなる: 消費電力が下がって、いわゆるハイフラ状態になります。毎分120回を超えると基準から外れます → 回避策: 抵抗を入れるかIC対応リレーに交換して、規定内の周期に戻す。替えた日に一度、時計を見ながら1分数えるのが確実です
- 基準値を控えずに預ける: これはわたしがやりました。何と比べればいいのか分からないまま持っていって、結局あちらに全部調べてもらう形になりました → 回避策: 車検証の全長・全幅・全高をスマホで撮っておく。撮るだけなら10秒です
仕上げ・確認
測り終わったら、灯火類を一周させて終わりにします。前後のウインカーを左右とも点けて、ブレーキランプを前後のレバーで別々に確認して、テールランプとホーン。ここは車検の項目であると同時に、日常の安全点検そのものです。
そして、測った数値と写真をスマホのメモにまとめて残します。これが次に効いてきます。カスタムの内容が変わらなければ、次の車検では見比べるだけで済むからです。わたしはバイクごとにメモを分けていて、ロウさん(Harley-Davidson Low Rider ST)とハチ(Suzuki GSX-8R)の2台ぶんが並んでいます。カブちゃん(Honda Cross Cub 110)は109ccで車検がないので、こちらは保安基準の確認だけ。
不適合が見つかったら、預ける前にショップへ電話で伝えておきます。当日に発覚するより、先に言っておいたほうが部品の手配も早い。基準の条文そのものを確かめたいときは、e-Gov 法令検索の「道路運送車両の保安基準」が一次資料になります。
まとめ
ハンドル幅は±2cm、全高は±4cm、ミラーの鏡面は69cm²以上。ウインカーは橙色で毎分60〜120回、前240mm・後150mm以上の間隔。マフラーは認証プレートの確認。ここまでが、メジャー1本と20分でできる範囲です。
カスタムは自由にやっていいものだと思っています。ただ、自由にやったぶんだけ「基準の中にいるか」を自分で把握しておくと、車検が急に怖くなくなります。今度の週末、コンベックスを持ってガレージに立ってみてください。たいてい、思っていたより余裕があるか、思っていたより際どいかのどちらかで、どちらにしても知っておいて損はないので。
よくある質問
250ccのバイクは車検がないので関係ないですか?
車検があるのは251cc以上ですが、保安基準は250cc以下にも適用されます。基準から外れた状態で公道を走れば整備不良の対象になるため、確認する意味は同じです。
ハンドルを交換したら必ず構造変更が必要ですか?
必要とは限りません。全幅が車検証の数値±2cm以内、全高が±4cm以内に収まっていれば、そのまま通せます。この範囲を超える場合に構造変更の申請が必要になります。
ミラーの基準はどれくらいですか?
鏡面の面積が69cm²以上必要です。円形なら直径94mm以上150mm以下、円形以外の形は120mm×200mmの長方形に収まったうえで、直径78mmの円が鏡面に収まることが条件です。
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