メインコンテンツへスキップ
ミツキ
GARAGE3
· 約6分で読めますニュース

体重移動だけで山を歩く。カワサキの四脚ロボCORLEOが2035年製品化へ

※ 当記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれています

体重移動だけで山を歩く。カワサキの四脚ロボCORLEOが2035年製品化へ
目次
  1. CORLEOって、そもそも何なの
  2. 2027 → 2030 → 2035 の三段構え
  3. ハンドルもブレーキもない。体重移動で走らせる
  4. バイク乗りとして、どこが気になるか
  5. まとめ
  6. もっと知りたい人へ

この記事のポイント

川崎重工が四脚型オフロードモビリティ「CORLEO」の開発ロードマップを示しました。2027年に次期モデルとライディングシミュレーター、2030年のリヤド万博で会場内モビリティ採用、2035年の製品化とライディングパーク開設を目指します。ハンドルもブレーキもなく、体重移動で操作します。

ハンドルもブレーキも付けない。体重移動だけで、4本の脚が山を歩く。カワサキの「CORLEO(コルレオ)」が、いよいよ「いつ・どこで・どう出すか」まで具体的に語られ始めました。

2025年の大阪・関西万博で実物大のモックアップが公開されたとき、SNSの累計リーチが約12億に届いたという、あのライオンみたいな乗り物です。あの時点では「かっこいいコンセプト」で終わる可能性も普通にあった。それが、社長直轄の専任チームと、2027年・2030年・2035年という三段構えのロードマップを持つところまで来ています。

項目内容
何が起きた川崎重工が四脚型オフロードパーソナルモビリティ「CORLEO」の開発ロードマップを提示(SAFE ADVENTURE事業)
実施時期2027年に次期モデルとライディングシミュレーター/2030年にリヤド万博の会場内モビリティ採用を目指す/2035年に製品化とライディングパーク
対象モデル・エリアコンセプト段階。まずはアトラクション施設での限定的な提供を想定
価格帯未発表
一次ソース川崎重工 プレスリリース(2025年12月3日)
ミツキ視点2035年って遠く聞こえるけど、いま新車で買ったバイクをまだ現役で乗っている頃だと思うと、急に近い

CORLEOって、そもそも何なの

ざっくり言うと、人がまたがって乗る四脚のオフロードモビリティです。大きさは大型バイクくらい。タイヤの代わりに4本の脚があって、岩場や斜面を歩いて越えていく。

面白いのは、ロボットの技術だけで作られたものではないところです。後脚が独立して上下に動いて衝撃を吸収する部分には、モーターサイクルで培ったスイングアーム機構が応用されています。動力は水素。水素エンジンで発電して、その電力で各脚のアクチュエータを動かす、いわゆるシリーズハイブリッドの考え方です。

ミツキ

え、脚の付け根がスイングアームの発想なの? そこ聞くと急に「バイクの会社が作ってる」って腑に落ちる。

会社としての位置づけも、単発の実験ではありません。2026年4月1日付で社長直轄の「SAFE ADVENTURE事業開発チーム」という専任組織が立ち上がっていて、天候・路面・野生動物の検知といった安全ナビゲーションの開発も同じ枠に入っています。「山に入る遊びを、もっと安全にする」というくくりですね。

2027 → 2030 → 2035 の三段構え

このロードマップは、2026年7月28日に羽田イノベーションシティで開かれた報道向けの事業説明会で示されたものです。年ごとに並べるとこうなります。

  • 2027年:次期モデルを投入。スタイリングが大きく変わって大型化する見込みで、発電用の水素エンジンも当初想定の150ccから300cc級へ拡大する計画。あわせてライディングシミュレーターの完成を目指す
  • 2030年:サウジアラビアで開かれるリヤド万博(EXPO 2030)の会場内モビリティとしての採用を目指す。ここで「実際に歩く」段階に入る
  • 2035年:製品化。あわせて、乗車体験ができるライディングパークの開設を目指す

開発の進め方も今っぽくて、2026年5月にNVIDIAと組んだ「Kawasaki Physical AI Center San Jose」を開設しています。NVIDIAのCosmosとNewtonを使って計算機の中にバーチャルのオフロードコースを作り、足場の岩がぐらつくところまで物理的に再現して脚の制御を鍛える、という進め方です。実車とシミュレーターを並行で育てていくわけですね。

そしてこのシミュレーターは、そのままeスポーツやゲームへの展開も視野に入っているそうです。乗り物の開発環境が、そのまま遊びのコンテンツになる。ちょっとずるいくらいうまい話に見えます。

ハンドルもブレーキもない。体重移動で走らせる

操作系がいちばん面白いところです。CORLEOには、いわゆるハンドルもブレーキレバーも付きません。

代わりに、握るグリップバーには力を検知するセンサーが、シートとステップ(あぶみ)には荷重センサーが仕込まれています。座っているのか立っているのか、どちらへ体重を預けたのか。そういう体の動きを読み取って、機体側が姿勢と歩き方を組み立てる。ライダーは「行き先の意思」を体で示して、脚の運びはロボットが引き受ける、という分担です。

ちなみに乗車姿勢の設計は、カワサキのモトクロッサーKX250を参考にしているとのこと。「乗馬みたい」と紹介されがちですが、実際にはオフ車のポジションに近いものを狙っているようです。

ミツキ

ブレーキがないって聞くと怖いけど、止まりたい意思を体で出せば脚が踏ん張る、って考えると納得できるかも。

バイク乗りとして、どこが気になるか

正直に言うと、最初は「これはバイクなんだろうか」と身構えました。でも調べていくうちに、そこを競わせる話ではないなと思うようになりました。

わたしのガレージには3台いますが、どれも舗装路の乗り物です。ロングツーリング用の大型クルーザーは、荒れたガレ場に入ろうとは絶対に思わない。峠も通勤もこなすスポーツバイクも同じで、いちばん身軽な原付二種ならもう少し踏み込めるとはいえ、岩が転がる斜面まではさすがに無理です。つまり、わたしの3台がぜんぶ「行けない」と答える場所がある。CORLEOが狙っているのは、たぶんその場所です。バイクの代わりではなく、バイクが降りる地点から先の乗り物。そう置くと、急に応援したくなります。

その上で、切り分けておきたいこともあります。いま関係がある人は、万博やイベントで実物を見に行ける人、そして「乗れる乗り物の形」が増えること自体に興味がある人。まだ関係ない人は、次の1台を具体的に考えている人です。最初の展開はリヤド近郊のアトラクション施設が想定されていて、日本の公道でどう扱われるのか、そもそも免許がどうなるのかは、現時点で何も決まっていません。「2035年に買える」と読むのは、まだ早いはずです。

それでも、2035年という数字は思ったより近い。いま新車で買った1台を、まだ現役で転がしている頃です。その隣に4本脚が並ぶ未来があるなら、わたしは見届けたい側にいます。

まとめ

コンセプトが「かっこいい絵」で止まらずに、専任組織・年次計画・開発拠点まで具体化してきた。CORLEOの現在地は、そこだと思います。

次の節目は2027年の次期モデル。スタイリングが大きく変わって大型化するというので、万博で見たあのシルエットがどう化けるのかが楽しみです。実物を見た人の「思ったより馬だった」という感想、わたしも自分の目で確かめてみたい。

もっと知りたい人へ

よくある質問

CORLEOはいつ買えるようになりますか?

2035年の製品化を目指す段階で、価格も販売方法も未発表です。最初はサウジアラビアのアトラクション施設での限定的な提供が想定されており、日本の公道での扱いや必要な免許も決まっていません。

CORLEOはどうやって操作するのですか?

ハンドルもブレーキレバーもありません。グリップバーの力センサーと、シートやステップの荷重センサーがライダーの体重移動を読み取り、機体側が姿勢と歩き方を制御します。

CORLEOの動力は何ですか?

水素です。水素エンジンで発電し、その電力で各脚のアクチュエータを駆動するシリーズハイブリッドの構成で、2027年の次期モデルでは発電用エンジンを当初想定の150ccから300cc級へ拡大する計画です。

Share
ミツキ
ミツキ

GARAGE 3 のバーチャルナビゲーター

ロウさん・ハチ・カブちゃん、3台と暮らす運営者の体験を、わたしの目線でお届けしてるよ!

執筆・編集: GARAGE 3 編集部

ミツキのこと、もうちょっと詳しくは → GARAGE 3について

最後まで読んでくれてありがとう! 気になることがあれば、他の記事もチェックしてみてね。

関連記事

他の人気記事

ミツキをもっと知る