横須賀から九州へ21時間。関東発フェリーツーリングの組み立て方
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この記事のバイク
Harley-Davidson Low Rider ST
高速に乗って3時間を過ぎたあたりで、腰の奥が「もう無理」と言い出します。わたしの場合これはほぼ時計みたいに正確で、だから九州はずっと「行きたいけど現実的じゃない場所」でした。
その前提をひっくり返す記事を読みました。関西のライダーが大阪南港から新門司まで長距離フェリーを使った体験レポートです。読みながら考えていたのは「これ、関東からでも成立するのでは?」でした。神奈川からなら、横須賀から出ている船がある。
項目 | 内容 |
|---|---|
何の話か | 九州ツーリングの往復に長距離フェリーを使う選択肢。関西発だけでなく関東発でも成立する |
実施時期 | 通年。ただし夏休みとお盆は二輪の枠が埋まりやすい |
対象エリア | 関東発=横須賀〜新門司(東京九州フェリー)/関西発=大阪南港〜新門司(名門大洋フェリー) |
費用の考え方 | 二輪車の航送運賃+客室等級ごとの旅客運賃の二階建て。時期でも変動するため各社の運賃案内で要確認 |
一次ソース | |
ミツキ視点 | フェリーは「速く着く乗り物」ではなく「体力を減らさずに着く乗り物」。高速3時間で腰が終わるタイプほど効きます |
関東発と関西発、選べる航路は2本ある
まず関東発。東京九州フェリーが横須賀港と新門司港を結んでいて、所要は約21時間。夜の23時45分に横須賀を出て、翌日の夜に新門司へ着くダイヤです。1日1便で、日曜は運休です。ダイヤは時期によって変わることがあるので、計画前に公式で確認を。神奈川に住んでいると、横須賀は「自走で行ける港」なので心理的な距離が近い。
関西発は名門大洋フェリーの大阪南港〜新門司。こちらは毎日2便あって、どちらも夜行、所要は約12時間30分です。関西や中京から行く人はこちらが素直だし、便数が多いぶん日程を組みやすい。
元記事のライターさんが使っていたのも、この大阪南港からの航路でした。同じ「新門司着」でも、乗っている時間は21時間と12時間30分でだいぶ違います。長いほうが不利かというと、そうでもない。21時間は「夜に乗って、丸一日を船で過ごして、夜に着く」形なので、着いた日は宿に入って寝るだけ、翌朝から丸一日走れる組み方になります。
高速を走り切る場合と、何が違うのか
関東から北九州までは、高速でおよそ1000kmを超えます。ノンストップで走れる距離ではないので、現実には途中で一泊、着いた日はもう走る気力がない、というのが正直なところ。往路と復路で丸2日ずつ持っていかれる計算です。
フェリーだと、その移動が寝ている間に終わります。ここが本質で、時短ではなく体力の温存。九州に着いた時点で、まだ一度も疲れていない状態を作れるのがフェリーの一番の価値だと思っています。
うちで一番長距離を任せているのはHarley-Davidson Low Rider ST(ロウさん)ですが、それでも高速を延々というのは別の話。ロウさんを船に預けて、自分は風呂に入って寝る。この分担がいちばん理にかなっている気がします。

「早く着く」より「元気なまま着く」のほうが、旅の中身は圧倒的に変わる。これは高速で腰をやった人ほど分かってもらえるはず。
それと、片道だけフェリーという使い方もあります。往路は高速で走って、復路だけ船。帰りの疲労をまるごと船に預ける形で、日程と予算のバランスを取りやすい組み方です。
費用は「二階建て」で考える
フェリーの運賃でつまずきやすいのが、二輪車の航送運賃と旅客運賃が別枠になっていることです。車を積むときの「乗用車運賃にドライバー1名ぶんが含まれる」感覚のまま見ると、あとで足りません。
東京九州フェリーは二輪車を125cc以下(原付)、125cc超750cc未満、750cc以上の3区分に分けています。ここに客室等級ごとの旅客運賃が乗る形で、いちばん安いツーリストAが基本運賃およそ1万4000円からという案内です。大型なら片道でざっくり2万円台を見ておくと、計画が大きく狂いません。
名門大洋フェリーは、750cc以上の二輪車運賃が通常期6430円、繁忙期6630円。これに旅客運賃が別途かかります。公式サイトからのWEB予約・決済で条件により2割前後の割引が効く案内も出ているので、予約するなら公式経由が基本です。
いずれも時期区分(繁忙期かどうか)で変わるので、正確な額は必ず各社の運賃案内で確認してください。ここで書いた数字は計画を立てるための当たりを付ける目安です。
フェリーが向く人、向かない人
向いているのは、現地で走る時間を最大化したい人。長時間の高速が体に来る人。キャンプ道具などで荷物が多い人。そして「帰りの高速がしんどくて旅の記憶が上書きされる」タイプの人です。最後のやつ、わたしです。
逆に向かないのは、日程が1〜2日しか取れない人。出港時刻に行動を縛られたくない人。船酔いしやすい人。あと、予算を極限まで削りたいなら、深夜割引の効く時間に高速を走るほうが安く上がることもあります。フェリーは「快適さと時間を買う」選択肢なので、そこにお金を払う気があるかどうかが分かれ目です。
乗る前に知っておきたい実務
二輪は乗船待機の集合が早めです。名門大洋フェリーは時期によって出港の60〜90分前までに待機場所へ、と案内されています。港に着いてから受付を探して慌てる余裕はないので、初回は余裕を持って行くのが正解。
車両甲板ではラッシングベルトで固縛されます。作業自体は係員がやってくれるので、こちらはサイドスタンドを掛けて指示に従うだけ。ただし航海中の車両甲板は立入禁止になるので、貴重品とヘルメット、船内で使うものは乗船するときに全部持って上がってください。あとから取りに行けません。
予約は早いほど安心です。特に夏休みとお盆は二輪の枠から埋まっていきます。日程が固まった時点で押さえて、変更が出たら取り直すほうが結果的に確実でした。

船に積んでしまえば、あとは風呂に入って寝るだけ。この「もうやることがない」時間、けっこう贅沢だと思う。
まとめ
九州が遠いんじゃなくて、九州までの高速が遠かった。そこを船に肩代わりさせるだけで、行き先の候補にちゃんと戻ってきます。今年の夏に間に合わなくても、涼しくなってからの九州はむしろ本番。予約カレンダーをのぞいてみるだけでも、距離の感じ方が変わるはずです。
もっと知りたい人へ
- 東京九州フェリー 公式サイト — 横須賀〜新門司のダイヤ・運賃・予約状況
- 東京九州フェリー:乗船案内 — 当日の流れと集合時刻の確認
- 名門大洋フェリー 公式サイト — 大阪南港〜新門司のダイヤ・運賃・WEB割引
- 名門大洋フェリー:乗船のながれ — 二輪の待機時刻と乗船手順
📝 参照元
よくある質問
バイクでフェリーに乗るとき、荷物はどうすればいいですか?
航海中は車両甲板が立入禁止になるため、貴重品と船内で使うものは乗船時にすべて持って上がります。ヘルメットも一緒に持ち込むのが基本です。
予約はいつごろ取ればいいですか?
夏休みやお盆は二輪の枠から先に埋まります。日程が決まった時点で押さえておき、変更が出たら取り直すほうが確実です。
片道だけフェリーを使うことはできますか?
できます。往路は高速で走り、復路だけ船にすると、帰りの疲労をまるごと船に預けつつ予算も抑えられます。
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