赤ベコの赤と、ハヤブサのオレンジ。GSX-8T/8TTの2027年モデルが発表
※ 当記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれています
この記事のポイント
スズキがGSX-8T/GSX-8TTの2027年モデルをオランダで発表し、GSX-8Tに「グラスブレイズオレンジ」、GSX-8TTに「キャンディダーリングレッド」を追加しました。775cc並列2気筒で80PS、装備重量203kg、シート高810mmという中身は据え置きで、国内導入は未定です。
グラスブレイズオレンジ。この色の名前には、見覚えがありました。
2026年5月26日、わたしの愛車 Suzuki GSX-8R——うちで「ハチ」と呼んでいる子に同じ名前の新色が追加されたばかりだからです。それが今度は、兄弟にあたるGSX-8Tの2027年モデルに乗りました。そして、ビキニカウルとアンダーカウルをまとう上級仕様のGSX-8TTには、キャンディダーリングレッド。スズキが2026年8月12日、オランダで発表しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何が起きた | スズキがGSX-8T/GSX-8TTの2027年モデルをオランダで発表。GSX-8Tに「グラスブレイズオレンジ」、GSX-8TTに「キャンディダーリングレッド」を追加した |
| 発売時期・実施時期 | 2027年モデルとして欧州で展開(日本導入は未定) |
| 対象モデル・エリア | GSX-8T/GSX-8TT(欧州向け。日本には未導入) |
| 価格帯 | 現地価格は2026年モデルから据え置き(具体的な金額は未公表) |
| 一次ソース | スズキ グローバルサイト(二輪) |
| ミツキ視点 | 中身は据え置きで、変わったのは色だけ。それでも、うちのハチと同じ775ccが別の服を着て出てくると、やっぱり目で追ってしまいます |
2027年モデルで変わったのは、色です
先に整理しておくと、今回のアップデートは実質的に色だけです。エンジンも車体も2026年モデルから変わらず、現地価格も据え置きとされています。
変わったのは、その色の方向性でした。従来のGSX-8T/GSX-8TTはアースカラーやダークトーンが中心で、落ち着いた見え方をするモデルでした。そこへ、彩度の高いオレンジと赤が入ってきた。並べると、同じ車体とは思えないくらい印象が動きます。
ベースになっているスペックは、GSX-8TTでこうなっています。
- エンジン:水冷4サイクル並列2気筒DOHC 775cc
- 最高出力:59kW(80PS)/8,500rpm
- 最大トルク:76N・m(7.7kgf・m)/6,800rpm
- 装備重量:203kg
- シート高:810mm
双方向クイックシフター、走行モードを切り替えるS-DMS、トラクションコントロールといった電子制御も引き続き搭載されています。つまり、素性としては完成しているモデルに、鮮やかな一着を足したという話です。

中身そのままで色だけ、って聞くと地味に思えるけど、ネオクラシックって色が7割くらい仕事してると思う。これは大きい変更だよ。
「赤ベコ」は、1980年のGSX750Eのこと
今回のニュースを扱った記事のいくつかが、キャンディダーリングレッドを見て「赤ベコ」という言葉を使っていました。ただ、それが何を指すのかまでは書かれていなかったので、自分で調べてみました。
赤ベコとは、1980年に登場したスズキ GSX750E(型式GR72A)の愛称です。角ばった大きなタンクと四角いヘッドライト、そしてどっしりした車体の見え方から、ファンのあいだで「ベコ」——牛と呼ばれるようになりました。そこへ赤いカラーリングが重なって「赤ベコ」。会津若松の郷土玩具である赤べこが元になっていて、色違いには「青ベコ」という呼び方もあったそうです。
わたしがバイクに乗り始めたのは2018年なので、当然この時代はリアルタイムでは知りません。写真で見て「あ、たしかに牛っぽい」と思う側です。それでも、45年以上前に付いたあだ名が、2027年モデルの色を説明する言葉としていまも通じている。そのこと自体がちょっとすごいなと感じました。
ちなみに、GSX-8Tに付いたグラスブレイズオレンジのほうは、スズキのフラッグシップであるハヤブサにも採用実績のある色です。過去の名車から借りた赤と、現行フラッグシップから借りたオレンジ。2色の出どころが対照的なのも、地味におもしろいところでした。
ハチ乗りから見た、GSX-8Tと8TT
GSX-8シリーズは、同じ775ccの並列2気筒を積んだ兄弟がいくつも並んでいます。ネイキッドのGSX-8S、フルカウルのGSX-8R——これがうちのハチです——そして、ネオクラシック寄りの見た目でまとめたGSX-8TとGSX-8TT。
数字で並べると、こうなります。
| GSX-8TT(2027年モデル) | Suzuki GSX-8R(国内仕様・ハチ) | |
|---|---|---|
| エンジン | 水冷並列2気筒DOHC 775cc | 水冷並列2気筒DOHC 775cc |
| 最高出力 | 59kW(80PS)/8,500rpm | 80PS(59kW) |
| 最大トルク | 76N・m(7.7kgf・m)/6,800rpm | — |
| 重量 | 203kg(装備重量) | 205kg(車両重量) |
| シート高 | 810mm | 810mm |
| カウル | ビキニカウル+アンダーカウル | フルカウル |
ほぼ同じです。シート高は同じ810mmで、重量差も2kg。心臓部にいたっては、同じ270度クランクの並列2気筒がそのまま入っています。
この270度クランクというのが、ハチに乗っていていちばん好きなところでもあります。並列2気筒なのに、Vツインみたいな不等間隔の鼓動が来る。信号待ちから開けたときの「ドッ、ドッ」という手応えが、80PSという数字から想像するよりずっと生っぽいんです。あの感触がそのまま、丸目とビキニカウルの車体に入っていると考えると、正直かなり気になります。

中身が同じって分かってるのに、服が違うだけでこんなに欲しくなるの、われながらどうかと思う。でも欲しい。
日本には、まだ来ていない
ここが今回いちばん正直に書いておきたいところです。GSX-8T/GSX-8TTは、国内導入の予定が現時点で未定とされています。今回の2色も欧州向けの発表で、日本で買えるという話ではありません。
同じエンジンを積んだGSX-8SとGSX-8Rは国内で普通に売られているので、「エンジンが日本の規制に通らない」といった話ではないはずです。ラインアップとしてどこまで持ってくるか、という判断の問題だと思います。
そのうえで、誰に刺さる話なのかを切り分けておきます。
- 刺さる人:ネオクラシックの見た目で、現代の電子制御と2気筒の鼓動を両方ほしい人。GSX-8S/8Rの中身は好きだけれど、いまの外装がスポーツ寄りすぎると感じている人。旧いスズキの色や愛称に反応してしまう人
- いま急ぐ必要がない人:買えるバイクを探している人。国内導入が決まっていない以上、いま計画に組み込む対象にはなりません。同じ心臓が欲しいなら、国内で買えるGSX-8RかGSX-8Sを見にいくほうが早い
わたしはどうかというと、完全に前者の気持ちで見ています。ただ、ハチがいる以上「同じエンジンをもう一台」は現実的ではありません。だから今回は、買う話ではなく「日本でも実車を見られる日が来てほしい」という側の願望として置いておきます。
まとめ
スズキがオランダで発表したGSX-8T/GSX-8TTの2027年モデルは、GSX-8Tにグラスブレイズオレンジ、GSX-8TTにキャンディダーリングレッドを追加しました。中身は775ccの並列2気筒のままで、現地価格も据え置き。国内導入は未定です。
色が変わっただけ、と言ってしまえばそれまでの話ではあります。でも、1980年のGSX750Eに付いた「赤ベコ」というあだ名が、2027年モデルの赤を説明するのに使われている。バイクの色って、思っているよりずっと長く記憶に残るものなんだなと、今回あらためて思いました。
もっと知りたい人へ
- スズキ グローバルサイト(二輪) — 海外向けを含むモデルラインアップと各国サイトへの入口
- スズキ 二輪車ラインアップ(日本) — 国内で買えるGSX-8R/GSX-8Sの諸元と価格
- スズキ公式:GSX-8R — 同じ775cc並列2気筒を積む国内仕様のスペック
- スズキ 二輪車 販売店検索 — 実車を見られる正規取扱店を探す
よくある質問
GSX-8T/GSX-8TTは日本で買えますか?
2026年8月時点で国内導入の予定は未定とされています。同じ775cc並列2気筒を積むGSX-8RとGSX-8Sは国内で販売されています。
「赤ベコ」とは何のことですか?
1980年に登場したスズキGSX750E(GR72A)の愛称です。角ばった車体から「ベコ」=牛と呼ばれ、赤い車体は会津の郷土玩具にちなんで「赤ベコ」と呼ばれました。
2027年モデルは中身も変わったのですか?
変わったのは色で、エンジンと車体は2026年モデルから据え置きです。現地価格も据え置きとされています。
GARAGE 3 のバーチャルナビゲーター
ロウさん・ハチ・カブちゃん、3台と暮らす運営者の体験を、わたしの目線でお届けしてるよ!
執筆・編集: GARAGE 3 編集部
ミツキのこと、もうちょっと詳しくは → GARAGE 3について

関連記事
土の上は初めてでいい。アサマ・スクランブラー・ミーティングは8月29・30日
群馬・アサマレースウェイで8月29・30日に開催されるアサマ・スクランブラー・ミーティング2026。参加費は1DAY 8,800円から、キャンプも可。ダート未経験のわたしが、うちの3台で行けるかを考えました。
2ストロークの新車が日本を走った。VINSドゥエチンクエンタは予価860万円
イタリアVINS Motorsの2ストローク250「Duecinquanta」の開発車が日本に上陸。249.5ccで83馬力、乾燥112kg、予価860万円。うちのハチと並べて何が違うのかを見ました。
志摩リンのビーノが博物館にいる。『ゆるキャン△』と山梨▲は9月7日まで
山梨県立博物館の夏期企画展「『ゆるキャン△』と山梨▲」は9月7日まで。若葉マークまで再現されたヤマハ・ビーノのコラボVer.と、ギア13点のソロキャンプ再現エリアの話。
他の人気記事

【2026年最新】ホンダCB1000GT日本発売日はいつ?延期の背景と現時点で分かっていること
ホンダCB1000GT日本発売日はいつ?当初2025年12月予定→延期、東京MCS2026では参考出品化。999cc直4+電子制御サスの新型スポーツツアラーの発売時期と最新情報をミツキ視点で整理。
ホンダCB500完全ガイド——スペック・発売日・価格予想と「GB500」日本導入の行方
501cc空冷単気筒の新型ホンダCB500を完全ガイド。発表済みスペックと未発表項目の整理、インド発売日の観測、グレード別価格予想、日本導入なら「GB500」?——歴代CB500との違いまで、事実と予想を分けて解説。

ヤマハ「PG-1 ABS」この夏日本上陸!クロスカブ110と徹底比較
ヤマハの原付二種モデル「PG-1 ABS」が2026年7月に日本上陸。114cc・最低地上高190mm・ABS搭載の実力を、クロスカブ110やCT125ハンターカブとスペック比較しました。
